2017-10-30 / 情報の整理整頓

突然ですが告知をば。来たる11月4日(土)、「NY若手日本人勉強会」という団体が主催する第40回目の勉強会に、講演者として登壇します。大きなテーマは「編集者という職業」。第一部は八木橋恵さん(GQ JAPAN NY特派員)による『雑誌編集者の未来』、第二部が私で『情報の整理整頓』と講演タイトルをつけました。第三部には小暮聡子さん(Newsweek Japan記者)を迎えて、3名での対談形式で進行します。内容紹介を頼まれたので、こんな文章を書きました。

「情報の整理整頓」 岡田育(文筆家・デザイナー)
 かつて東京の出版社に勤めていた元編集者で、今は主にエッセイを書く文筆家で、ついでにニューヨークで働くグラフィックデザイナー、あるいはブランドコンサルタントでもある。複数の肩書を持っていると、さぞや劇的な転職をしてきたのだろうと思われるでしょうが、私自身は、ずっと同じように働いている感覚です。渡米に際して今までとは仕事の軸足が変わり、自分の強みはいったい何なのだろう、と考えました。情報の整理整頓をする人、という定義は、そのとき生まれたものです。
 雑誌の編集や小説家の担当をしていた時代のこと、私自身に担当編集者がつくようになって痛感するその有難味、あるいは、編集者という肩書を起点に新しい職業を自分で作ってきた過程についてなど、ごく私的な経験をもとに、お話しできればと思います。特別鼎談の登壇者、三者三様の「違い」もお楽しみに。

参加登録はこちらから……といっても、当日の会場情報などの詳細にアクセスするためには、会員制Facebookグループへの承認が必要となるそうです。ボランティア運営であること、席数が限られていることなど、趣旨をご理解の上、ご登録ください。
渡米直後、右も左もわからずにいた学生の頃、この勉強会には何度かオーディエンスとして参加させてもらいました。今までの講演者は一流の方ばかり、会場も大変オーセンティックな場所でして、実質無職の私は、みんなちゃんと地に足つけて異国でバリバリ働いていてすごいなあ、と気圧されたものです。二年経った今も実質無職は変わらないんですけど……。ニューヨークで知り合った同い年の編集者三名、普段は裏方仕事ばかりのメンツが飲み会で意気投合し、「この三名、ワンセットでよければ」と表舞台への登壇を承諾した経緯があります。「勉強会」としてためになる話ができるかはわかりませんが、トークイベントとしては、なかなか面白いものになるんじゃないかと思います。