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文筆家・岡田育、近況と日記。

ザ・インタビューズ転載日記(まだ見ぬ石川禅)

                                                                             

まだ観たことがない石川禅さんの役で、今後ぜひ生で観てみたいものはありますか。


これ時期的にみて明らかに誘導質問というか、もはや「『エリザベート』のフランツ・ヨーゼフ」って答えざるをえない状況下にあると思うんですが、いいですか? そんなありきたりの模範解答でいいですか? こんな質問されたらもはやヒネリようがないですけど、私は2012年5月の帝国劇場に期待してしまっていいんですかね東宝さん!

どんな役だって全部、生で観たいですよ! 石川禅さんの役で「今後べつに生で観てみたくないや」と思う役なんてあるはずないでしょうが。愚問、こういうのを愚問と言うのです! とはいえ、この質問は、私が観てない「すでに演じている役」かつ「今後、観られるかもしれない役」という方向にも絞り込みをかけているわけで、そうやって考えるとかなり限られてきますよね。やっぱり良問か。つまり過去の出演作から47歳のオッサンがぎりぎり演じられそうな役を探せばいいわけですね!(身も蓋もない)

禅マリを観るまでの数年間、私の石川禅の認識は「ヴィルケでアターソンでフランツヨーゼフの人」みたいな認識でありながら、どれも観ていなかったので、そのうち真の意味で一番再演してほしいのはやっぱり『デモクラs(ry いやしかしこれは別の私の都合っていうかわりと禅ちゃんが何役とか関係無いですし、鹿賀様での再演がない今アターソンなんかやるくらいなら是非ジキル/ハイド役を主演してほしいですから(ほんとアターソンに何の恨みがあるの私)、ここはやはり、『エリザベート』のフランツヨーゼフ役であると答えておきます。今度こそ本気でチケット獲るわよ。

ネットで見かけた『ピーターパン』フック船長のヴィジュアルがものすごく私好みの耽美な味付けだったので、あれは生で観てみたかった、でも不可能に近いでしょうね。いや再配役してくださっても私はいっこうにかまいませんけど、ファミリーミュージカルでも何でも観ますけど。あとはこれまたネット動画で第一幕の一場面をちらりと観たきりの『ウーマン・イン・ホワイト』2007年版、あのかわゆいパーシヴァル卿が第二幕でどうなるのか、観たかったですねえ。こちらの演目は、もう再演してもまるっきり別のキャストになってしまいそうで残念です。過去より未来を向いて生きていくしかないですね。よし、パパだパパだ、ハプスブルク家のパパが観たいです!

ザ・インタビューズ転載日記(浦井健治)

                                                                             

期待している若手役者はいますか。


せんせーい! 浦井は若手に入りますかー?(バナナはおやつに入りますか的な意味で)

さりげなく失礼きわまりない逆質問で幕を開けましたが、国内ミュージカル市場においては浦井健治30歳、が頭抜けていると思います。呼び捨ては愛情表現です。未来優希と石川禅をはじめとするベテラン勢が素晴らしすぎて私の脳内で題名が『ばあや&キャピュレット』と上書きされたあの『ロミオ&ジュリエット』において、フレッシュな若手と本業ダンサーの人たちばかりで構成された迷える小羊の群れの中、安心安定のクオリティで孤軍奮闘お歌を牽引していた、さながら牧羊犬のような浦井ベンヴォーリオ……あいつ本当にいい仕事してた! ロクサーヌ風に言うと、舞台が「少しマシになったわ」!(←すでにして失礼)

わたし最近ようやく井上芳雄と山崎育三郎の区別が付いてきたんですけど、そこに田代万里生が混ざると自信ない、というくらい、当代人気の若手役者には興味ないんですよ。もう鹿賀パパと市村ママがいればジャンミッシェル役も神田沙也加の彼氏も誰でもいいよ、並べて一番背高いのが城田優だろ、みたいな。ここすごく重要なんですけど、私は「期待の若手役者を観に」劇場行くことはないから、どうしても「贔屓のベテラン役者を観に行ったついでに片手間で若手も物色する」感じなので、いつまで経っても個別認識できないのね。あと浦井がイイって言っても助演しか知らないからね。今までに観た回数のたぶん3分の2以上が、女にフラレそうになって「ぼぐばじぬー!!」って鹿賀様に泣きついてた『シラノ』のクリスチャンだからね。ぶっちゃけ他の芝居でイケメンな役ついてるのとかよう知らんからね。そんなんでよく私の心を掴んだよと褒めてやりたくなります。(←上から目線が失礼)

でまぁ、例の井上万里三郎みたいな人たちは(←マジ失礼)、今の調子でどんどん王子様っぽい役を続けていれば、だんだんファンがついて様付きで呼ばれて、ゆくゆくは「若くて踊れる山口祐一郎」みたいなポジションで看板を張るようになるのだと思うのですよ(←双方に失礼)。別に私が期待しなくてもセンターに立ってそうだからいいや、と。一方の浦井は、まだまだ若い身空でありながら、ちょっとそのキラッキラ王子様系のルートから外れつつあるのが、すでに興行主側からも「華が必要なときはこっちの若手を、うるさがたの観客向けには浦井を」と見越したキャスティングしつつあるように見受けられるのが、なんとも頼もしく、じつに好ましく、かつ最も心配で、なんかほっとけないキャラですよね。あの器用に何でもこなす名脇役ポジション、便利屋稼業で玄人好みの名演を魅せつつ、あまりに実力派すぎて若い婦女子に軽佻浮薄にキャーキャー言われるのとは何か違う感じ……要するに、ぐっさまというよりは禅ちゃんの後継者みたいになりそうですよね……。あれこれ不安定なスター役者が主演する際の、その親友役とかさ、ものすごく完璧にこなしそうじゃない。それで親友役が長すぎると主演に格上げされないの繰り返しとかさ、ありがちじゃない。平たく言うと「このベンヴォーリオ、40代になったらアターソン演ってる臭いがプンプンするぜェーッ!」という。ほっとけない。(←どこから謝ればいいのかわからないほど失礼)

いや、いいんですよ、別に主演張るだけが役者じゃないですから(←※編注:浦井さんは過去にいろいろ主演作もあります私が観てないだけです超失礼)。生粋のスター俳優・鹿賀丈史のファンだから誤解されがちですけど、私、本来は、石川禅とか浦井健治みたいな役者に入れあげて、主演に興味無いのに助演のために何かを観たりするようなタイプなんです。ええ、鹿賀丈史が例外なんです。でもなぁ。先日『三銃士』でうきうき楽しそうにダルタニアン演じてる井上芳雄を観ながら、「そういえば浦井あたりも、年増に挟まれてクリスチャンとかアルフレートとかばかり演ってないで、こういう作品でのびのびセンターで歌い踊ってもいいのになあ。お、それは観てみたいぞ?」とふと思ったのです。それがベンヴォーリオで確信に変わったと。一方で、いつまでもアホの子クリスチャン役がお似合いな浦井でいてほしくもあるのですがね!(←もう本当に失礼) というわけで『シラノ』再演マダー!

……といった内容のことを漠然と考えていたところに、「LAPICIA」のかのこさんによる素晴らしいブログエントリがあがっていたので、リンク貼りたくてこの回答を作りました。後半部分、「みんな浦井健治みたいになればいい」という記述に胸打たれます。全面同意。ジュリエット含めて全キャスト浦井がやってくれて構わなかったよ。私は、「浦井くんに」期待しているというか、「すべての若手役者に浦井くんのようであってほしいと」期待しているのかもしれませんね。
http://bambina22.blog115.fc2.com/blog-entry-288.html

私にこんな質問をくださるのはきっとミュージカルファンに違いないと思ってこんな回答にしてみました。前述の『ロミオ&ジュリエット』では、昆夏美とフランク莉奈のWジュリエットも、青田買いの価値あったなぁと思いました。あとはロバートマッジとハリーチャイルドが「二十歳過ぎたらただの人」にならずミュージカル作品に出演し続けてくれることを祈るばかりです。

もうちょっと広義の役者全般でいうと、誰かいるかしら。基本的にストライクゾーンは中高年男性と幼女なので、よほどのことがないとその中間に位置する「若手」には着目しませんね。一時期、小さな大女優ダコタファニング様に入れあげていたことがありましたが、彼女も大人の女性になってしまったし。とはいえ若手か。そのくらいですかね。

ザ・インタビューズ転載日記(仕立て服2)

                                                                             

オーダーメイドで何か1着衣類を仕立てましょうと言われたら何を希望しますか?


前の質問とセットで回答します。こちらは「オーダーメイドで」というのがキーワードですね。こちらは世の多くの女性たちとまったく同じ回答になると思います……「リトル・ブラック・ドレス」でしょう。

中二病だった10代の頃から黒一色のコーディネートが好きで、どんなにカラーバリエーションがあっても結局はブラックを選んでしまうということが多いですが、中二病を卒業して高二病を罹患する頃になると「一生このままじゃつまらないなぁ。もしかして、究極のリトル・ブラック・ドレスを一着きり持っていれば、それに満足して普段着では色で遊べるようになるのでは」という気持ちももたげてきました。それで、もうずっと探しているんですけれど……いざ探してみると、既製服ではなかなか見つからないよね……。

皮肉にも、シンプルであるがゆえに流行に左右されてしまうというか、毎季毎季いろいろなブランドがリトル・ブラック・ドレスと称したものを発表しているけれど、だからこそ逆に一生着られる感じがしない。一生ものだと思って買った黒いワンピースの「現役感」が褪せてしまったときの落胆は、セールで買った流行の服のそれ以上に大きいものです。自棄を起こして数千円のファストファッション的な黒ワンピ買うとこれが意外と普段着に重宝してしまって、ますます遠のく理想への道……。しつこいようですが、私はスティーブジョブズに、三宅純に、オバケのQ太郎になりたいのです。死ぬまで同じ服を着続ける「一張羅」として一生ものの「黒服」が欲しいんだ! そのためのLBDなのです。

で、「一生もの」というのがどうせ幻想であるなら、自分の体型にぴったり合った、自分の身体が一番きれいに見えるシルエットのオーダーメイドのLBDを作って、体型が変化して着られなくなったら型紙から調整し直してもらう、というのが、現実的に一番よいのかもしれないな、と思っているところ。どなたかよい仕立て屋さんをご存じでしたら教えてください。

ザ・インタビューズ転載日記(仕立て服1)

                                                                             

いま、服を一着仕立てるとしたら、どんな物になさいますか? お金やその他のハードルは全てクリアしたという前提で、こだわりの限りを尽くすとしたら。


似た質問が二つ、時間差で来ていたものに、二つまとめて答えたいと思います。未回答をためこんでいるうちに類似の質問がさらに届いてしまって「ああっ、今こっちに答えようと思ってたのに!」となること、ありますよね。なんだか申し訳ないので、私、未回答の質問は一般公開で野ざらしにしてくれても全然かまわないんですが……。

ファッションにまつわる別の回答を書いた後にいただいた質問だったと記憶しています。後続の回答と差別化をはかるのは「お金やその他のハードルは全てクリアしたという前提で」という部分ですね。これは一択、ずばり「着物」でしょう! 私は自分で着物の着付けができず、もちろん自分で色柄や小物を見立てることもできませんが、どこにおよばれしても恥ずかしくない、一生もののハレの着物というのを、一つ持っていたいなと思います。TPOで取っ替え引っ替えするのではなくて、あるレベル以上のお祝い事にはユニフォームとして必ず着ていくもの、また、「私が死んだらこれ着せて棺に入れてちょうだい」と言えるようなものを……と思うと、やっぱり洋服ではなく、着物じゃないでしょうか。

成人のお祝いをしたとき、母が祖母から譲り受けたという純白の振袖を着せてもらいました。その前は七五三か、というくらい和装から縁遠かった身ですが、あの日の贅沢な緊張感を忘れることができません。ただこれはやっぱり可憐に華やかすぎて、若いうちしか似合わないタイプの振袖なんですよね。誰か次の世代に譲っていくのがいいんだろうな、という気がします。でも、40代以降もう一回くらい着てもいいかな。中高年にしか似合わない白ってありますからね。今ちょうど谷間の時期で着こなせる気がしません。

妹の結婚式のときは会場のホテルで衣装レンタルを利用しました。お仕着せについてはグダグダ文句を言いがちな私が、このときは即決。部屋いっぱいの衣装の中から自分に一番似合う柄を一発で選べましたし、周囲からも大絶賛を受けました。青みがかった濃紫の振袖に黄金色の帯なんですが、いやー、自慢じゃないけど、ものすごい貫禄で、似合うんですよねー。以前の回答に「自室の内装にしたい」と書いたのとも似た色合わせです。洋服で同じことやると首から下がバブリィになりすぎるので全然使えないんですが、これを着てみて「いやー、やっぱり私、正しくチョイスした民族衣装が一番似合うんだなぁ」と実感しました。もし普段から和装していたら、買い取り交渉したかもしれない、というくらいお気に入りで、二次会が始まる前に脱がされたのが名残り惜しかったです。

この、たった二つの乏しい経験から鑑みますと、一生もののハレの着物、というときには、濃い色をベースに、裾のあたりにどっしり落ち着いた大振りの柄をあしらい、帯と小物を同じ色味で揃えた、洋服では着られないようなうんと派手なものを仕立てたいなと思います。派手なくらいがちょうどいいんですよね。生地はさほど高級でなくてよいので、できれば、保管場所での管理やメンテナンス、毎度の着付けとヘアメイクまで料金込みにしてもらいたいです。ええはい、いきなりもらっても、着る以前に持て余してしまうと思うので。