2025年11月前半の日記

2025-11-01

『紙日記』は8月から10月末日までの日記。もう日記を書かなくてよい、となってからのほうが、なんだかむくむくと日記を書きたい欲があるのが不思議だ。

前日までの疲れを受けてたっぷり寝て、夕方からは髪を切って爪を塗って、靴を試し履きしてからネット通販した。美容師のZさんとはスペイン旅行の話をほとんどしなかったが、グエル公園などで行き違った女子高生たちの修学旅行の様子がかわいかった話などする。ACの修理が必要とのことで、ハンディマンのNが部屋へやって来る。部屋じゅうのACを開けて見せるために、仕事机の周りにある荷物を大移動させる。そして元に戻す。

2025-11-02 

今朝は4時には起きてしまう。サマータイム終了の日で、時計を元に戻し、暗いうちから二、三回ほどスペイン旅行でたまった洗濯を回す。まだあともう一回オシャレ着洗いが残っている。ホールフーズへ食料の買い出しへ。スペイン旅行中より全体気温で十度くらい低いのかな、とても同じ服装ではいられないし、気候の差分を強く感じて、夫婦とも周囲より厚着している。あんまり寒いので数年前に買ったSUBUをおろしてルームシューズにする。夜はチェンマイ料理「Lan Larb」のデリバリー。ここからしばらく何日かに分けて食べる。

2025-11-03

16時くらいから猛烈に眠くなって、19時前に食事に起こされたのだが起きられなくて、そうして翌朝の3時くらいまで寝た。アイマスクして寝ていた。

2025-11-04

12時間ほど実質ぶっ通して寝て、15時間ほどのファスティングに成功してしまった。さすがに午前中が長い。もろもろ捗る。

午前中に来るはずの暖房修理の音沙汰がなく、昼食の準備が全部できて麺が茹で上がった瞬間に、監督役のAと作業者のNが来る。いい迷惑。仕方ないので、キッチンテーブル脇の暖房の覆いが外され、修理作業が行われて埃が舞っている間、台所の隅に寄って夫婦二人で無言でカオソーイを食べる。何食ってんだよ、と思われたかもしれないが、なんで今来るんだよ、と言い返したい。

16時過ぎから化粧しはじめて17時45分くらいには着終えたかな。ワンタッチ作り帯だから簡単だろと思ったけど、長襦袢を省略したぶん着るのに時間がかかった。正統派の着付けのほうが悩まずに済むことのほうが多い。マメクロのメッシュタートルネックに、直に黒い枝松柄の小紋、黒い博多織の作り帯に、マジョリカお召しの羽織、歩きやすい黒い足袋シューズで全身を真っ黒に。小物は帯締めも帯留も、鞄もターバンもアクセサリーも銀で統一。帯揚だけは黒も銀もなかったので、白いのを締めて帯の中に沈めてしまう。今夜観に行く『MASQUERADE』、ドレスコードは黒白銀だけのフォーマル。小紋に羽織の洋装ミックスだから本当は全然フォーマルじゃないけど、これで通してもらおう。

ミュージカルオタクでない、『オペラ座の怪人』のあらすじを知らないような客も多く来ているので、次に何が来るか完璧にわかってる好いリアクション返す我々のようなガチオタは、キャストにロックオンされやすい。テリー・リアンに「Come with me!」と手を引かれたのは光栄でした。

そんなに残忍じゃなくて、いたずらっ子みたいな、見世物小屋の少年と地続きのファントムが大層かわいい。最後にファントムにキスするクリスティーヌがその場だけでも熱烈にキスしてやりたくなる気持ちもわかる。だが、ラウルに「Take her」と言って手放すファントム。最後は見世物小屋の少年(顔が爛れていない!)と抱き合って終わり、暗転。素晴らしい新演出だったと思う。

『MASQUERADE』
2025-11-07

このへん全然まったく日記書いてない。故障が直ったと思った部屋に備え付けのACからはまったく温風が出てこないので、ブチ切れた夫のオットー氏(仮名)がデロンギのパネルヒーターをポチる。死活問題である。ついでに最近調子が悪い象印の加湿器も新調しようかな、と言って、眺めている画面に出ている画像が電気ポット。「それは沸かした湯が下から出るやつ! よく見ろ!」と慌てて止める。日本のトランクルームに置いてある仮住まい用の加湿器を持ち帰るか、という話に。

以下は、リネンコ日誌からの抜粋。

7日金曜、毎秋の恒例となったインフルエンザ+COVID-19ワクチン接種へ行く。近所のWalgreens(日本でいうマツモトキヨシ的なドラッグストアチェーン)の片隅に小部屋があって、肩書きは確認し忘れたけど推定看護師のAさんが秒で打ってくれる。無料。Aさんはものすごく小声でおとなしいがものすごく陽気で笑い上戸、という不思議な組み合わせの黒人女性で、眼鏡をかけたオプラ・ウィンフリーの肉体に『ちびまる子ちゃん』の野口さんが憑依したような人物。どんなだよ。待機のほうがずっと長い形態の勤務時間中、題名は確認し忘れたけどぼろぼろにすりきれた分厚い紙の本を読んでいて、好感度しかない。

「ハーイ、接種前に生年月日確認のお時間だけど、あなた私と誕生日が一緒よ、クックックッ」「えっ本当? すごい偶然、我々ながら、いい誕生日よね?」「「0123、イエーイ!(合唱)」」「ちなみに年はアンタより私のほうが上だからそこんとこよろしく、クックックックックックッ」という調子で、ずっと小声で笑っている。「副反応が出やすくて、利き腕が使えなくなると困るから、左に二本がいいんだけど」「いいわよー、右でも左でも、イッツユアチョイス、クックックッ」というわけで左腕に上下二本まとめて打ってもらう。手際がいい。

私は本当に副反応が出やすい体質らしく、注射の腕前には関係なく、打たれた瞬間から如実にジンジン痺れが来て、全身が「エッ、なんか来た!」「なんか変なのが侵入して来ましたけど!」「二つも!」と大騒ぎ、むこう36時間はグダグダに寝込んでいた。一緒に接種した夫のオットー氏(仮名)は頑健でケロッとしているが、普段通りの食事が摂れないほどのしんどさ。アップルサイダーだけガブ飲みして10時間以上ぶっ続けで寝たりしていた。

そんな中で『紙日記』を入稿。最後の最後の読み返しを二度ほどしたいと思っていたのに、数回に分けて一回通読するだけで手一杯。無事に、とは言い難いので、刷ってからいろいろミスも発見されるとは思うが、そんなときはこの日誌を思い出して「ワクチン副反応で寝込んでる最中に最終確認したらそうなるわな」と点を甘くしてください。A5判だけど全編2段組、全156ページ。

2025-11-09

ひたすら副反応がつらい。届いたパネルヒーターを動かしてみる。そしてVIVAIAの靴がなぜかまったく足に合わず、返品したいのにサイトがかたまっていて全然動かない、という愚痴だけが残っていた。12日からは日本行きなので、ここまででひと区切り。

この日もリネンコ日誌だけ残っている。建設中の「BOOTH」通販サイトにいきなり詐欺メッセージが来て、なにぶん初めてなのでうっかりリンクを踏み、いくつかクリックしてしまった。途中で気づき、慌てて閉じて、運営に通報。準備中のショップ情報をまだ誰にも教えていないことへの後ろめたさ、辿り着いて通販可能だと思ってイベント前に新刊ポチッてくださったお客様がいたのならそれはそれで可及的速やかに誠実対応せねばならないという気の焦り、さまざまな心のスキマを突いたスパムだなと思う。「数週間後に迫るイベントの後から新刊通販予定」の状況で商品情報を新規入力したショップオーナーの皆様、大小ピコ問わず、一律に同じ手口で狙われているのではないか。お気をつけください。

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