【献立】2014/2/19

新潮社クラブ

雑誌の座談会企画に呼ばれて、初めて中へ入る。『情熱大陸』で小説家が特集されるときによく観る例の建物。一階には開高健の幽霊が、二階には中上健次の幽霊が出るのだとか。洋館のような吹き抜けの下に沓脱ぎがあり、和室に洋風の内装、洋室に和風の建材、得も言われぬ和洋折衷。古い映画で観たことのある高度経済成長期のお金持ちの家、あるいは、伊豆高原の祖父の別荘を思い出すつくり。中庭の名残雪を見ながら座椅子にもたれて掘りごたつにあたり、萌え話に花が咲く。前職で先輩社員たちが昔話として思い出語りしていたその世界が、時間の止まった新潮社においては現役バリバリなのだなぁと思う。記事の詳細はまた春頃に。
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ソチ五輪、スノーボード女子大回転のライブ中継をだらりと観る。竹内智香選手は出足はさほどでもないが中終盤にかけてぐいぐいスピードが伸びるのが理屈はわからないが心地よく、二本目の転倒で銀メダルは残念だったが「いいもの観たなぁ」と思った。その後、未消化の録画番組を幾つかやっつける。

発掘アジアドキュメンタリー『麦畑のセーラーマン(中国)』

商船学校という航海士や機関士の養成学校が麦畑のド真ん中にあり、農村地帯の若い男子たちが、生まれてこのかた一度も海を見たことがなかったりするのに「船長」を志して勉学に励む、という話。水のない校庭で救命ボートを使った実技訓練をしているのなど、面白い絵だった。学費を出資してくれた保護者からの重圧に耐えつつやたらと屁理屈こねつつ立身出世を狙う中国の若者、というストーリーラインはよくあるパターンか。
http://www.nhk.or.jp/wdoc/backnumber/detail/140120.html

BS世界のドキュメンタリー『インド・代理母ビジネスを追う』

インドで代理母ビジネスが盛ん、という話、生命科学分野から聞くたびに「なるほどね、人口多いし?」などと気軽に捉えていたが、認識の甘さを痛感する。主人公は9歳で最初の結婚をした子沢山の無学な女性で、家計のために一攫千金を狙って子を宿すも、無事に産まれて依頼者に引き渡されるまで、病院側は約束の金を支払おうとしない。支払われたら支払われたで、クズの夫が「夫婦共同名義の口座」に振り込まれた金を全額引き抜いた後で偽のキャッシュカードを渡す始末。『ソーラー・ママ』はじめ女性の人権が無視される社会でしょっちゅう見かけた「顔相だけでわかるクズ夫」がここにも! と眩暈がする。最後、主人公とその母は、義妹や、初潮が来るか来ないかの姪などにも代理母ビジネスを斡旋して紹介料を得ようとする。「次こそ女だけで金を貯める」というのだが、構造自体が歪で、後味が悪い。先進国では合理的かつ進歩的とさえ思える「子宮を貸す」行為が、「女をモノ扱いする」ことと結びついている。
http://www.nhk-g.co.jp/program/documentary/bs_worlddocumentary/120/index.html

夕飯

春菊のおひたしとちりめん山椒、白菜と韓国海苔のサラダ、お歳暮のフカヒレ姿煮、親子丼。19時前後に食べるとそれだけで何でも健康な食事と思える。