ザ・インタビューズ転載日記(Open Your Heart)

宇都宮隆は山へ芝刈りに、木根尚登は川へ洗濯に行きました。 川からどんぶらこどんぶらこと流れてくるシンセサイザー。 木根尚登はよい洗濯板を拾った、と家に持ち帰ります。 「いいもの拾ったよ」と宇都宮隆に自慢する木根尚登。 へぇー、と興味を示さない宇都宮隆。 その時、シンセサイザーから奇妙な歌声が響き渡ります。 恐怖にかられた宇都宮隆がマイクスタンドでシンセサイザーを叩き割ると 中から出てきたのは小室哲哉。 さて、出てきた小室哲哉はどんな歌を歌うのでしょうか?


Twitterに「新種の大喜利が始まったからネタを待ってたのに、どいつもこいつもバイトの面接か実家の母親みたいなこと訊いてきやがる」と書いた途端に届いた質問が、これです。何ですか。まさかとは思いますが質問者は、この面白くも何ともない内輪受けにすらなっていない質問が、私の望んでいた「新種の大喜利」のお題にふさわしいとでも言いたいんでしょうか。もはや私は日本のウェブに失望を禁じえません!

そんなもの歌詞がダラスタンの「OPEN YOUR HEART」に決まっています。そもそも宇都宮隆さんはそんな乱暴なことはしません。古からの民間伝承や図像学的研究をさかのぼるまでもなく、電気じかけの予言にもとづいたFANKS!たちが紡ぐ寓話の世界において、何かを「叩き割る」という行為の暗喩はつねにMadを司る小室哲哉さんを象徴するものであり、両の手に構えた得物は主にショルキー、そして叩き割れるのは得物自体であることが多いのです。拾われた者が小室さんか宇都宮さんか、それをマレビトと見做すか否か、というのは宗教戦争に発展しかねない話題ですので公の場では敢えてふれずにおきますが……。子供の頃から神話に親しみ、芸能二次創作同人誌でさまざまな昔話パロディ漫画を読んできた私としましては、着想が甘いと申し上げるほか、返す言葉がございません。