ザ・インタビューズ転載日記(クルマ)

好きなクルマはありますか?



まったく詳しくないですので、言うほど好きなクルマはないです。知らないと、好きにはなれないからなぁ。

実家がある町の近くには環状線が走っていて、高級外車のディーラーがたくさんありました。並べられているビビッドな色の高級車は、明治屋へ行ったときだけ特別に買ってもらえる外国のお菓子、ゼリービーンズや、チャームスのサワーボール、ハリボーのグミのように見えていました。フェラーリもアルファロメオも何もかも、赤や黄色や青色のパキッとしたコーティングがつやつや輝いて、真夜中でもガラスケースの中でライトアップされており、とにかく「おいしそうだなぁ」と思って眺めていました。あとは、お金持ちの家の子がジャガーで送り迎えされているのを見て、「うわー、黒ヒョウみたいできれいだな」と思ったことがあります。そのまんまだな。

クラシックカーの世界にもかなりグッと来ますが、あんまり「乗りたい」欲はなくて、他人が所有しているものをたまに鑑賞させてもらうくらいで満足です。『カーグラフィックTV』はしょっちゅう観てますが、ステアリングがどうとかどうでもいいからもっと俺のマンタ(松任谷正隆)のウキウキ喜んでもにょもにょゆるむ口元を映せよ!! と毎度ながらイライラしますね……。

じつは、ミニカーは結構好きなんです。気に入るとついつい買っちゃうので、自宅にいくつか飾ってあります。フォルクスワーゲンは、真っ赤なタイプ1(ビートル)と、モスグリーンのタイプ2(トランスポルター)がある。ロンドンのブラックキャブとか、あちこちのバスとかパトカーとかもあるかな。一時期、狂ったようにマッチボックス・シリーズばかり買ってたこともあったけど、食料品の輸送車とか、キャンピングカーとか、商用車と非商用車の境目にあるようなものが好きです。チャームスのサワーボールの、好きな色のだけとっておく感じ。だけど味の区別がつかないように、どれも車種を言えたりはしませんね。