8/31、新学期二日目。2限「Motion Concepts」はDavid。講義名がいちいち紛らわしい。「After Effects初心者でも学期末までに短編映像を作れるようになる」みたいな内容。もう講義名を「After Effects」にしてほしい。前学期履修した生徒たちの評判がとてもよかったので迷わず取ったのだけど、なんというか、教え方が体系立てられていないというか、初心者が変な質問をするたびにいちいちそれに馬鹿正直に回答するという方式で、前途多難の予感。レイヤーを複製する説明をしている途中で生徒Aが「アンカーポイントのつけ方がわからない」と言えばアンカーポイントの話に移り、その途中で生徒Bが「なんか変なボタン押したら複製した二つ目のレイヤーの表示が消えちゃった」と叫ぶと突然それを元に戻すショートカットについて教え始め、そこで生徒Cが「ねぇねぇさっき複製したレイヤーを早回し再生にしてみたいんだけど」と言うと以下略、という調子で、多少心得のあるソフトで日本語の授業だったらまだ耐えられるけど、ほとんど触ったことないソフトを基礎から習うときに、大事なこととそうでないことと概念的なことと具体的なことを英語でしっちゃかめっちゃか話されると、全然ついていけない。
前学期「Adv Digital Layout」のAndyは、Illustratorを教えるにもPhotoshopを教えるにもInDesignを教えるにも、「新規ファイル作成時のプリセット方法」「デフォルト環境設定のおすすめ値」「三種類の方法で四角を描こう」「四種類の方法で曲線を描こう」「レイヤーとは何か」「ここで便利なショートカット」……みたいな調子で、誰もがすでに知っているような情報でも体系立てて順番に教わると点が線になり面となっていく心持ちがして、「あなたが歩く教科書か!!」と大変感動したのです。恋しいなぁ。
ところで3学期目になって、シラバスにあらかじめ「授業中に携帯をいじるの禁止」を謳っている講師が増えたように思う。1、2学期目は基礎必修系の科目が多く、講師のスライドを写メったり、サンプルとして見せてもらった本や作品を写メったり、その場でGoogleイメージ検索してみんなで画面を覗き込んだり、「便利にスマホを使おう」というムードの授業が大半だったのだけれど。選択科目になり専門性が高まってきたので、「俺の目を盗んでSnapchatとかしてないでちゃんと講義に集中しろよ」と釘を指す講師が増えたのか。それとも、今までは寛容だった講師もあまりに目に余るので禁止するようになった、「時流」なのか。よくわからないけど、興味深い。私は授業中にわからない英単語があるとすかさずスマホの英和辞書で検索してノートを取るようにしていたので、これを禁じられると結構つらいものがある。もしかして今までも「余所見してる」と思われていたのかなぁ。一方で、ドローイングの授業など「個人作業で手を動かすときはイヤフォンして音楽を聴いていてもよし」という講師もいる。これまた極端というか、描きながら用があって隣の子に話しかけても自分の世界に籠っちゃっててまったく反応しない、という有様で、個人主義すげえな、と思った。どっちもどっち。
4限は第1週からいきなり休講だったのでパス、所用済ませて夕方には帰宅して、夫婦で外食。夏休み後半はずいぶんあちこち食べ歩きしていたが、秋学期は私が火水木と21時40分までの授業を取る予定なので、揃って食事をする回数がめっきり減りそうである。