2015-12-30 / 平和か。


諸事情あって初めて警察のご厄介になったのだが、面白かったのは平日15時になると最年少の事務員が呼ばれてキオスク(順番待ちの番号券を発行する機械)の電源を床からプラグ直接引っこ抜いて落としたのと、背後に控えた制服姿の警官たちより彼女たちヌリカベ体型の事務員のほうが強そうだったこと。
セキュリティが外から何重かになっており、連携がうまくいかないと時間外でも無限に客が来てしまうのだろう。奥の警官が「あの子で最後でしょ」と私を一瞥し事務方のボスが最年少に「やっちまいな」とか言うとブツッと電源落とされるのウケた。さっき同じ機械で入力した個人情報とか大丈夫なのか。
鞄に画材の筆箱入れててゲート通るたびカッター類没収されたのだが、ニコリともせず返すNYPDと、「見ろよこの娘なんで二本も凶器持ってんだ怖ぇー」「バッカ二刀流だろ、俺ら映画みたくヤラレちゃうぜ!」とX字に構えて振り回し全然返してくれなかった某国総領事館の警備員の対比よ。平和か。

……というのが、私はとても面白かったんだけど、まぁ一年も住めば「こんなもんだろ」と受け流してしまうような出来事なんだろうな。
指紋を採取されるとき、ただ拇印のように捺すだけでなく、指全体の紋を取るためにコロコロ転がすのだけど、担当警官に「No, I do! You do not rolling by yourself!」と言われたのも面白かった。美容院でシャンプー台に仰向けに倒れるとき、自分で首に力を入れて倒れようとすると、手を添えてくれる美容師さんに「はーい、力抜いてくださーい」と言われる感じ。そりゃあ、力、入れちゃうよなぁ。「Rolling by myself」って、指じゃなく全身で床をゴロゴロ転がるような、ちょっと岡田あーみんの漫画にでも出てきそうなニュアンスで可笑しかった。