ザ・インタビューズ転載日記(仕立て服2)

オーダーメイドで何か1着衣類を仕立てましょうと言われたら何を希望しますか?



前の質問とセットで回答します。こちらは「オーダーメイドで」というのがキーワードですね。こちらは世の多くの女性たちとまったく同じ回答になると思います……「リトル・ブラック・ドレス」でしょう。

中二病だった10代の頃から黒一色のコーディネートが好きで、どんなにカラーバリエーションがあっても結局はブラックを選んでしまうということが多いですが、中二病を卒業して高二病を罹患する頃になると「一生このままじゃつまらないなぁ。もしかして、究極のリトル・ブラック・ドレスを一着きり持っていれば、それに満足して普段着では色で遊べるようになるのでは」という気持ちももたげてきました。それで、もうずっと探しているんですけれど……いざ探してみると、既製服ではなかなか見つからないよね……。

皮肉にも、シンプルであるがゆえに流行に左右されてしまうというか、毎季毎季いろいろなブランドがリトル・ブラック・ドレスと称したものを発表しているけれど、だからこそ逆に一生着られる感じがしない。一生ものだと思って買った黒いワンピースの「現役感」が褪せてしまったときの落胆は、セールで買った流行の服のそれ以上に大きいものです。自棄を起こして数千円のファストファッション的な黒ワンピ買うとこれが意外と普段着に重宝してしまって、ますます遠のく理想への道……。しつこいようですが、私はスティーブジョブズに、三宅純に、オバケのQ太郎になりたいのです。死ぬまで同じ服を着続ける「一張羅」として一生ものの「黒服」が欲しいんだ! そのためのLBDなのです。

で、「一生もの」というのがどうせ幻想であるなら、自分の体型にぴったり合った、自分の身体が一番きれいに見えるシルエットのオーダーメイドのLBDを作って、体型が変化して着られなくなったら型紙から調整し直してもらう、というのが、現実的に一番よいのかもしれないな、と思っているところ。どなたかよい仕立て屋さんをご存じでしたら教えてください。