ぬるい感じの陽気の日。新しいMacBook Proが届いていたのだが、開封する暇がない。昼から学校のプリントメイキングラボに行き、フォトリソグラフィーの自習。日本人のEちゃんと二人一組になって、1台のプレス機で交互に試し刷りをする。二人ともデモの間かなりマメにノートをとり写真も撮っていたと思うのだが、実際に自分たちでやってみると全然うまくいかず、わからないことだらけ。
私は初手の初手、下準備段階の「リソプレートにガムアラビックを塗布する」という時点から、ガムがパリパリに乾いて剥がれ落ちてしまいデモとおなじようにならない、というトラブル発生。テック(テクニシャンの略。手練れの先輩学生がバイトとして常駐しており使い方など質問できる。SFCでいうメディアセンターのCNSコンサルタントみたいな存在)を呼んでギャンギャン言うのだが、「うーん、水とガムが多すぎるんじゃない?」とか言って適当にこすり落とされたら、プレート表面にまで傷がつく。おいー!
これがトラウマとなり、なるべくテックを呼ばずに済むようにと思いつつ勝手に進めていると、やっぱりいろんなトラブル発生。あっという間に予約時間を使い果たしてしまう。前途多難すぎる。しかも、片付けの最中、洗浄剤のガムソルと間違えてアルコールを塗布してしまう。アルコールつけるとプレートに焼きついた図案が全部消えるんですねー、これ絶対しちゃいけないことで、プレートがダメになった学生は新しい板を買い直して露光段階からやり直しする羽目になる。ところが、水で薄めていたのがよかったのか、私の図案はなぜか消えずに、少々薄くなっただけで済む。済む、というか、済ませる。俺はもうこのまま本番を刷るぜ、焼き直しなんて面倒なこと絶対にしないぜ。
初めてのプリントメイキング、この日は「二度とやるか!」と暗鬱とした気分でラボを後にしたのだが、慣れとは恐ろしいもので、3月20日現在、プリントメイキングが楽しくて仕方ないし、テックの面々ともすっかり仲良くなってしまった。この日、途中からネイリストでもある別の日本人Aちゃんが自分の課題を刷りに来て、「ちょっとだけ銀インクを混ぜると色が沈むけど仕上がり綺麗だよー」と言ってくれたのが後々の好評に響く。ありがたし。