冷牟田竜之、スカパラ脱退

正直な気持ちを書こう。
ひやむっち*1のいないスカパラなんて、
考えられない。うわー! もう何も考えられない今は。
「WORLD HAPPINESS」でのGANGA ZUMBAとの対バンを楽しみにしていたのに。
もう、赤い薔薇は飛ばないし、ウルフは吼えない。のか。
ひたすら寂しい。本当に寂しい。

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http://www.tokyoska.net/080717.html

私はけっして古参ファンではない。
10代初めの頃にギムラさんのクリーンヘッドに一目惚れして
ファンになったのは渋谷系以降という典型的な〈花ふぶき世代〉。
00年代の歌モノ連作でブレイクした今となっては笑い話かもしれんが
90年代半ばから後半、ライブ行くとあからさまに周囲の客から
うわー新参者が来たなー、という顔をされたりした。

そして、そんなファン歴の浅い私でさえ、
「そこに居て当たり前の人が、もうそこに居ない」
という寂しさを、何度も何度も繰り返し味わって、
乗り越えてまだしつこく彼らのファンで居続けている。
東京スカパラダイスオーケストラは、そういうバンドだ。

一番好きだった青ちゃんこと青木達之が亡くなってから10年近く
そんなに熱心に追いかけているわけではないけれど
ほかの好きだったバンドが解散したり活動休止したりするなか
現役で、走り続けてくれているからこそ、スカパラが好きだった。
多少のメンバーの入れ替わりなんてすぐに慣れてしまって
彼らの音楽の歴史に身を浸してきた。

昔の人々を忘れたわけじゃない。今でも恋しい、懐かしい。
でも、新メンバー体制の演奏を悪しざまに言う古参は、じつにうざい。
奴等はそれでも走ってんだよ! そんなこと中途組の私でも、わかってる。
だから平気。スカパラファン、激動には慣れてるよ。

……しかし。しかしなぁ!! 何も冷牟田がいなくなるこたねーだろ!!

最近は、アジマンひやむーが精神的バンマスなんだと思っていた。
00年代のスカパラは、ひやむっちを中心に回ってきたと見える。
単にフロントに立ってただけとも言うが(笑)、それでもいいんだ!
90年代後半、怪我していた時期の「不在」はとにかくこたえたし、
たとえ椅子に座ったままでも、いまだに脚にボルト埋まったままでも、
ステージに復活してくれたのが、本当に本当に嬉しかった。

明らかに若返った客層にビクビクしながら今でもたまにライブ行くが、
昔のように飛び跳ねなくたって、どんなに全体の音が変わったって、
中央に杖を掲げたひやむっちがピシッと立っているだけで、
「ああ、これが、これこそがスカパラさんですよ。」と思えていた。

だから、あのときや、このときや、そのときと同じように
「冷牟田が脱けると別のバンドになっちゃうんじゃないか」
という心配は、やっぱり拭えないから、つい声を荒げてしまう。
こんなこと何度もあった、どうせ、すぐ杞憂に終わるのだ、
ちょっと懐古厨のタメイキが増えるだけだ、とは思うのだけど。

しかし一方で、こうも考える。
怪我の治療に専念できるのは、冷牟田が生きている証拠だ。
生きているなら大丈夫。生きてさえいれば何とかなる。
この人の前には、進んでいくべき未来がある。だからとやかく言わない。
何を湿っぽいこと言ってんだと思われるかもしれないけどね。
なんとしても、湿っぽくはなるわな。

長い間、素敵な音楽を本当にありがとう、お疲れ様でした。
いったい何を焦ってんだ、のんびり治療すりゃいいんだ、
そうしていつか、絶対にステージへ戻って来い。

(……で、「MONSTER ROCK」のアジは誰がどうするの?はじめちゃん?)
(↑と、やっぱりその後の心配をしてしまうなぁ)

*1:こんな妙な愛称で呼んでいるのは私と友人たちだけだろうが……ひやむっちはひやむっちです。