追悼イヴ・サンローラン

私の初恋の眼鏡男性にして今も最愛の眼鏡男性の一人である、イヴ・サンローランが亡くなった。

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幼い頃から「嚆矢」のような存在が好きで、両親から彼の偉業を聞かされるごと好きになり、
好きで追いかけていたからこそ、たくさんの肖像写真を見て顔に惚れるようになり、
……なんたって「フルヌードでも眼鏡!」というこの心意気にゾッコン恋に落ちたものです。
なんてかっこいいんだイヴさん。壁一面のポスターにして部屋に飾りたいよ。性的な意味で。

私の大好きなイヴサンローランさん(愛称イヴさん)が広告でフルヌードになったことがある。この写真がすごく好きだ。大好きだ。イヴさんが、とても男性的とは言いがたい華奢で細っこい身体に、一糸纏わぬ姿でこちらをキッと見据えているのが超かっこいい。正直エロい。あばら骨、鎖骨のくぼみ、適度な筋肉のついた腕、髭のかんじ、手の甲の筋……ただ眺めているだけでうっとりする。何より特筆すべきは、彼が一糸纏わぬ姿であるのに太い黒縁のメガネをかけている点だ。新妻の裸エプロンが好きな男性諸氏なら理解してくれようとも……裸体・プラス・ワン・モア・萌え、この美学! ここ一番の勝負時にメガネをはずす男なんて本物のメガネくんじゃない。ばっちり諸肌脱いだのに頑なにメガネをとらないイヴさんは、われらメガネ男子愛好者にとって究極のイコンなのである。拝む。

――2005/02/09の非公開日記より

すいません、ぜんぜん追悼文になっておりません。スゴイ人なんだよ!(知ってるよ)

 【パリ=山口昌子】パンタロン・スーツや女性用のタキシードなど、解放された女性モードの創設で、20世紀を代表したフランスのデザイナー、イブ・サンローランが1日深夜(日本時間2日早朝)、パリで死去した。ピエール・ベルジェ=イブ・サンローラン財団が同夜、発表した。死因などには触れていない。

 サンローランは1936年、仏領アルジェリア・オランで生まれた。少年時代から服飾デザインに興味を持ち、53年、17歳でパリの専門校に入る。翌年のデザインコンクールにカクテルドレスを出品、優勝したことで、パリのモード界に君臨していたクリスチャン・ディオールに才能を認められて同店に入った。

 ディオールが57年に急死したため、21歳の若さで後継者に。58年1月の第1回ショーでは斬新なトラペーズ・ライン(穏やかな裾広がりの台形のライン)を発表し、それまでフレアスカートが主体だったモード界に新風を吹き込んだ。

 61年には公私とものパートナーとなる実業家のベルジェ氏とともに自らのブランド「イブ・サンローラン」を発表。パンタロン・スーツや女性用タキシード、サファリ・ルックなど20世紀の活動的女性にマッチしたモードを次々に発表。自分の名前の頭文字「YSL」を組み合わせたロゴを不動のものにし、20世紀を代表するデザイナーの地位を確立した。

 71年には男性用香水を発表、自らのヌード写真を広告に使用したり、女性用香水に「オピュウム(阿片)」と命名してスキャンダルにもなった。しかし、モード界への大資本の流入に伴い、99年にはプレタ・ポルテ(高級既製服)部門や香水部門を伊グッチ・グループに売却。2002年1月に引退を発表し、オートクチュール(高級下手服)部門も閉鎖した。

http://sankei.jp.msn.com/world/europe/080602/erp0806020834000-n1.htm

本当にうんと幼い、物心つくつかないの頃から、彼の作る世界、彼の提示する女性像、
カッサンドルの手によるあの瀟洒なロゴマークのついたお洋服が、大好きでした。
一着も持ってませんけどね(笑)。いえ、所有するだけがファッションじゃないのですよ。
私が「かっこいい女」的スタイルに憧れ続けるのは、少なからず彼の影響だと思います。
どうか故人の魂が安らかに眠れますように。

追悼の意を込めて、昔書いたエッセイを転載させていただこうと思う。