ファンフィクションは突然に/使徒トマスと女子校の授業

二次創作はいい。同人誌精神はいい。『カチカチ山』は太宰に限る。
というわけで、とてもいい使徒トマスの「SS」を見つけたので貼っておく。
私、好きな使徒は聖トマスなんですよね。何度も書くけど。
実像わからないから微妙ですが一種のロールモデルと言えるかもしれない。
少なくとも、マスメディア関係者の守護聖人として祀り上げればいいと思う。

確かに師が私に仰ったとおり、見ないで信じるほうが、見てから信じるより何倍もまさっている。しかし私は、見た以上は信じたのだ。私と兄弟たちのいったいどちらが、不信仰だろうか。

聖書を遊ぶ 第4回「使徒トマスの反論」

http://www.nunochu.com/bible/73_laugh/laugh004.html

使徒トマスの一ファンとしては、まったく賛同するばかりです。
それにしても、狂信者たちの教祖ラブ自慢合戦は本当に萌えるなぁ。
新作BLとか要らないんですよ。古典の二次創作だけでお腹いっぱい。


古典の二次創作だけでお腹いっぱい、という話。
私が最初にそう感じたのは、女子校で受けた古典の授業だと思う。

国語の授業中に「漢詩を現代語訳する」という課題が出たことがある。
もとの詩が誰の何だったかはきれいに忘れたけど、
ま、旅立ちの朝に無二の友との別れを惜しむ系の、いつもの例のアレ。
ええ、私も腕をふるって、一人称小説仕立ての長文を書きましたよ。
うんとせつない、あまずっぱいやつを。キュンキュンしながら。

そもそも女子校の古典や漢文の授業中はしょっちゅう嬌声が上がるのです。
「友愛の表現が大袈裟すぎだろ」「男同士でキモくね?」といった意見と
「……だが、それがいい……!」という一部の困ったお嬢さんたちの雄叫びが
男子の目を憚る必要のない教室で、あまりにも素直に表面化するのですよ。

まぁ、それはさすがに事実を少々誇張した表現ですが、でも事実です。
だって私が記憶する限り、中高6年間の古典の授業で
最も教室内が盛り上がったのは、平家物語「木曽殿の最期」だもの。
たとえ嫁とは離れ離れになっても、今井四郎とは生涯一緒。
「マジやばくなーい!?」「つうか男同士の友情濃すぎ!ついてけない!」
と、非オタの女生徒まで(嘆息しつつも)頬を紅潮させていたものです。

あんたたち、そんなんで興奮してるなら「桃園の誓い」はマジやばいわよ、
という女教師の古典への招待の仕方も大変香ばしいものがあったと記憶する。
三国志の三傑が三つ巴で異口同音にプロポーズ、略して3P!(待て

あと学校の図書室で水墨画か何かの資料を見ながら
「なんで『竹林の七賢』の脇には必ず美少年が侍ってるんだ、くそっ」
とか萌えまくっていたのも昨日のことのように思い出されます。
多感な10代の女の子ってそんな感じです。……え、私だけ?