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2007-08-19 / ヨガる女。

 週末だけでも足を向けるよう努めているフィットネスジム。「お金を払ってまで窓のない屋内で運動するなんて恥ずかしい」とも思うが、園児の頃から外で遊んだ記憶がない引き籠もりの更生に最も強制力を発揮するのはやはり「金」なのだ。それで今日初めてヨガのレッスンに参加してみた。ついにおいどんもヨギーニでごわすよ! おっしゃれー。流行ものには目がないわ(byなぎら健壱)!

 なぜ若い女性に人気なのか、開始5分の口上だけでわかっちゃいました。ヨガの考え方とはつまり、全身を巡るエネルギーの流れを把握して「自分の体を知る」ことなのだそうですよ。自分を知りたい探したい、若い女性たちにはもってこいですね。ばっちこいです。探してるうちは見つからないんだぜ……(あんた誰)。低身長&ひっつめ黒髪で深津絵里似の雰囲気を醸し出す美人講師の声音は、エレガ風。「そンのまま背中をン反らせて、ン弓のポーズでェーす」が「上へンまいりンまァーす」に聴こえる。自意識過j……「自分をよく知っている」女性の声は似てくるものでしょうか。興味深いです。この美人講師も合コンではもっとカワイイ声出すはずだ、男が引くという以前に同性の友達なくすもんね、などと思いながら心地よく言いなりになってました。

 いえ、バカにしてなどいませんよ。これを機に真面目に勉強したいと思っています。何を隠そう、今までも雑誌記事など見ながら鏡の前でなんとなく「き、木のポーズ……?」とかやっていた。そこ、キモイってゆうな! 断言する、20〜30代女性の95%以上は見様見真似で部屋でヨガった経験がある。ふと我に返るとものすごい寂寥感に襲われるのだ。

 しかし、ちゃんと教わってみて目からウロコが落ちました。きっつい! 自己流のひとりヨガりとえらい違いです。ポーズとると全身バキバキ。楽なはずの鼻呼吸が苦しい。音立てて息をするなと言われ、気の循環を絶やすなと言われ、逆らう部位にはビキッと負荷がかかる。体が重い。静かに静かに執り行われるレッスン、その淀みない流れのなんと暴力的なこと。汗ひとつかかず美しく手足を伸ばした上級ヨギーニに尊敬の念が湧きます。ああいうゆらりんフォルムのウエア、みんなどこで買うのかしら。

 鍼灸や整体ではヒステリックに「ガタガタに歪んでます、こんな20代は見たことない」と言われる私も、爪先立ち系の左右バランスは意外とよかった。こう見えて小学校では一輪車クラブである。股関節ひらく系の上下バランスは脳に酸素来なくなるほどつらかったけどね。先週受講してみたアクアビクス(プールでやるエアロビ。中高年を中心に脱落者が続出する死の舞踏)ともども、素直にキモチイイと思ったのでした。

 「どんなにつらいポーズでも、いつもの呼吸を乱さない」「もうひといき、限界まで伸ばして我慢する」「厳しく優しい自然と一体化する」……要するに「つらいほどキモチイイ」という発想。ニューエイジもの全般に言えることですが、白人女性がブームに火を点けたというのも頷けます。物質文明社会の荒波に揉まれつつも飽くなき向上心を抑えきれない、オス化するマテリアルウーマンたちにもってこいですね。ばっちこいです。足を上げられず横でヒイヒイいってた中年のおじさんは「二度と来るか」って顔でスタジオを出て行きましたが、女性陣はみんな憑き物を落としたかのような晴れやかな笑顔。うーん、続けてみたいような、続けるのが怖いような……。