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フィットネスジムと『地球へ…』と私

2月から、近所のフィットネスジムに通っている。
本当は「ジムに通うために早く退社する」という生活習慣をつけるべく
始めたのだが、結局平日はほとんど行けないまま何ヵ月も経ったので
あきらめて、休日限定会員に切り替えた。

で、昨日土曜日の夕方、バイクを漕いだのである。
前にTVモニタのついてるやつで、家でテレビを見ない私にはちょうどよい。
偶然にもちょうど18時から『地球へ…』が始まったばかりだった。

http://www.terra-e.com/

原作漫画は、女性漫画家の描いたSF青少年漫画として史上最高の出来
と私が勝手に思っている、竹宮惠子の最高傑作。

物語はナスカ編クライマックス、捕虜となったキースが脱出を目論む辺り。
今テレビシリーズはまったく観ていなかったので、いくつかの点で驚いた。

・そ、ソルジャーブルーが「死んでない」まま話が進んでいる!
・キース・アニアンが『アンジェリーク』とかに出てきそうな面長顔に。
・反対に、マツカが睫毛ばしばしのショタ受顔に。
・それを言ったらジョミーだってとても「永遠の14歳」には見えない。

すべてが「21世紀の腐女子対策」という感じなぁ。
原作ではやおい表現は極力抑えてあって、そのストイックな感じが萌えるのに。
そして、キースのかっこよさは「童顔のまま老けていく」過程にこそあるのに!
子安武人の「塩沢兼人ボイス」と相俟って、ものすごい腐臭が漂ってきます。
非力なミュウに無駄に暴力振るったり、原作よりサド度が3割増(笑)。

でも、フィシスを挟んで対峙するブルーとキース! これは夢の競演ですね。
ブルーが自分のことを「年寄り」とか言うのがまたかわいくて……。
年寄りで病弱で行動力がなくて役立たず、そんなあなたが素敵よ、ブルー。
原作との違いも笑って楽しめる、なかなかいい作品だと思いました。

話を戻すと、ここはフィットネスジム。
隣では指貫手袋をはめたマッチョマンがバーベルを持ち上げたり
私ヨギーニです、みたいな細身の美人が黙々と走っていたり
この世にオタクなんて存在が本当にあるのかしら!? といった環境下で
ひとり薄ら笑いを浮かべて『地球へ…』を観ながらいい汗かいていた私。

本編が終わり、エンディングテーマが流れ出した途端、
「こんばんはー」と、白い歯の眩しいインストラクターが声をかけてきた。
いつもカルテを見ながらあれこれ話をするのだ。カウンセリングですな。

しかし、EDが流れると同時に声をかけてくるということは
本編中は声をかけられなくて、後ろでずっと待っていたということか!
この全身筋肉みたいな体操のお兄さんが、アニメに見入る私を待っていた。

なんというシュールな光景。なんという未知との遭遇。
オタクに優しいフィットネスジム、そのホスピタリティに感動した。
でも、状況が恥ずかしいのと、EDはともかく次回予告はちゃんと見たいのとで
適当に話を切り上げさせてもらいました。

30分間で約200キロカロリーと、プライスレスな萌えを消費。