ザ・インタビューズ転載日記(アイコン語り)

「楽しく」過去interviewsを拝読しました。かねがね、twitterアイコンのマゼンタの鮮やさがとてもステキだと思っていたのですが、そこで質問です。twitter,interviews,facebook、と、それぞれのアイコンへの特別な思いはありますか?

まず、私のアイコンに対する考え方として「自分の写真を使う」「滅多なことでは変えない」という決まりを作っています。これは話すと長くなりますし、自分の顔以外のアイコンを使っている友人たちとの関係にヒビが入る可能性もあるので割愛いたしますが、私のアイコンは一部の例外を除いてほとんどが、自分の顔写真を使っています。そうして、イベントごとにちょこまか変えるとか、節電を訴えるために明度を落とすとか、そういうことはあんまりいたしません。何か「特別な思い」があるとしたら、そのくらいです。

現在のTwitterアイコン「mixte-green」(2010年)は、ある雑誌のインタビュー取材を受けたときに撮影したものです。カメラマンは吉澤直哉さん。アイコンにするには画面全体がごちゃごちゃしていたので、PhotoshopCS3で加工して緑色の地を敷きました。マゼンタが強調されているのもそのためです。Twitterのタイムライン上では、アイコンはうんと小さく縮小されてしまうので、何も考えずに普通に撮った写真をそのまま使うのは適さないと思います。いろいろ悩んでトリミングした結果、遠目に見たとき「Y」の字が錯視されるのが気に入っています。もともとTwitterで長く使っていたのは、はてなでも使用している「JJcafe」(2002年)です。小樽文学館「J.J.’s Cafe」にあったモスグリーンの巨大な壁に、背面が鏡になった本棚が設置されているのを撮りました。はてなも画面によってはうんと小さくアイコンが縮小されるので、地の色の部分が多いこの画像を重宝しています。とはいえさすがに顔が若いので、差し替えるタイミングを狙っていました。現在の「mixte-green」が緑地なのは、このアイコンのイメージを継承したかったのです。

facebookで使っているアイコン「cleanhead」(2004年)は、京都の乙女美学校でGONTITIのチチ松村さんと撮ったツーショット。坊主頭女性フェチのチチさんが携帯して女子にかぶせまくっているハゲヅラを着用したものです。我ながら相当似合っています。10代の頃からずっとスキンヘッドにしたいと思い続けているのですが、現実にはなかなか難しく、せめてネット上だけでもスキンヘッドでいられればという願望のあらわれです。これもはてなアイコンと雰囲気を揃えるために緑みの強い加工。facebookは個人を個人として認識するためのサービスであり、左上の定位置に顔写真が大きく出るので、長方形の構図で顔がはっきり見えるこの画像を使っています。小学校の同窓生などが「同姓同名の人がたくさんいたけど、写真の坊主頭を見て岡田だとわかった、ついに剃ったんだね!」などとフレンド申請してきてくれるのも嬉しいものです。剃りたいんだけど、メンテナンスがなぁ。

ザ・インタビューズで使っているこのアイコン「sos」(2009年)は、とある新聞広告に使われた写真のアザーカットです。これもプロのカメラマン撮影で、記念に譲ってもらったもの。あちこちからお声がかかってポートレイトの代わりにアイコンを借りたいと言われる機会も増えたのですが、他のアイコンはよそに載せるといったい何の画像かわからなくなるものが多いので、モノクロの印刷物にしても顔の形がわかりやすい、こちらを貸し出すことが多いですね。スタイリングやディレクションもプロのお仕事なので実物より雰囲気美人に写っていてお気に入りなんですが、Twitterのアイコンに使っていると、この涼しげな顔が「宮沢(和史)の! 浴衣! モロ脱ぎ! ぐへへへへ(五七五)」とかいう普段の発言に全然そぐわないので、やめました。ザ・インタビューズはサービスの性質上、回答者の顔が見えているほうがいいのかなと思って、最初に設定する際に幾つかあるアイコンのうちこの画像を選んだ、というわけです。

やはり、せっかくプロのカメラマンに写真を撮っていただく機会があるのだったら、それを自分のビジュアルとして使いたいな、という気持ちはあります。滅多にないことですし、どんな世界でも、プロの仕事というのは信頼の置けるものですからね。