この日も暑いくらいの陽気。加湿器を忘れて寝たので調子が悪い。自宅の机で英語の課題にかまけていたら、いつの間にやら登校時刻になっていた! というので慌てて外へ飛び出したら今度は授業で使うものを忘れていた! 泣く泣く取りに帰り、20分遅れくらいでフォトリソグラフィー。
授業開始と同時にプレート作成のデモンストレーションだったのにほとんど聴き逃し、周囲の友達に全部質問して、ものすごくドタバタと1コマ終わる。普段だったら率先してメモを取って要点整理して、他の子が私のところへ質問に来る感じなんだけど……今日は「息子」の中国人男子にまで「ママ、このプレートは直射日光に弱いんだから緑色の面をそんなふうに持って歩いちゃダメなんだぞ」だの「もっと綺麗に汚れを拭き取っておかないと全部転写されちゃうぞ」だの、注意されまくる。半透明のフィルムに不透明のマーカーで描いた図案を、製版機を使ってフォトリソプレートに露光、転写したプレートを現像液で洗浄して水でリンス、細部の修正を施して、ガムで表面をコーティング。作業台の順番待ちも含めて、授業後もう1時間まるまる余計にかかった。
英語ネイティブの子たちでも講師から口頭で告げられた宿題は取り違えてくることは結構多いのだが、こういう「その場で指示されて30分後に一人で同じことをする」系の作業は、やっぱりネイティブが強かった。口頭の指示を聞き違えないし、みんな性格が大雑把だからいちいち神経質にならず、そして何より、「自分で状況判断して動く」力みたいなものが圧倒的に強い。まぁ、強すぎて、宿題を根本から間違えて作ってきたりもするんだけどな……。私など、一つ手順を進めるごとにおっかなびっくりになってしまい、不安で何度も講師や友達を呼んで確認し、あちこちで立ち往生してしまっていた。平時「手先が不器用だなぁ、雑だなぁ」と思っていたクラスメイトほど、取扱注意の機械や薬液を、ためらいなくぼんぼん使えて、しかもあまり失敗がない。逆に、普段の手仕事が丁寧な子が、突然のトラブルにパニックを起こしていたりする。バランスが大事なんだよね。と、人を見る目が変わる。
英語の授業、得意なはずの文法のクイズ(=授業内テスト)でちっとも高得点が取れない。「仮定形のif」とか「条件付現在継続形」とか、日本語に置き換えればまぁ高校英語を思い出してなんとかなるのだが、すべての説明が英語となると、二重苦三重苦。三回チャンスがあれば当てられるけど一回でビシッと答えるのは無理、というところで止まっている。
夜ごはんはフムス弁当。ファストフード系だと私はやっぱり中東料理の店が大好きで、秋学期にこのデリを発見したときはマジで最高の味を見つけたと喜んでいたのだが、久しぶりに来てみたら、ちょっと味が落ちていた。それまで顔も見たことなかった背の高いアフリカンアメリカンが、バイト長という振る舞いで厨房を仕切っている。しかしこいつが、自分はモリモリ食いそうな顔して、盛りが少ない。具がちゃんと混ざってなかったり、肉がパサパサしてたり、正直ガッカリ。便利なのでまた来るけど。