2015-08-05 / 渡米前後日記

7時頃に起床。朝食を摂る。いつものウェイターはとうとう、こちらが注文する前に2種類のジュースを持ってきて、そしてメニューを下げてしまった。ペストリーとヨーグルトが1皿ずつ届く。

航空便の引き取り。9時前に自宅へ行くと、玄関先で山積みの段ボール箱を台車に載せて引越業者が待っていた。日本人の担当責任者と、アジア系の中年と若者が二人。簡単にバラしてもらい、衣類と靴はクローゼットへ、文具類と書籍はとりあえずキッチンへ。うまく収まりそうで一安心だが、問題は大型家具を含む船便だ。

今日からは土足厳禁にしよう、というわけで玄関マットを持って行ったのだが、オットー氏はついつい土足で部屋の奥まで入ってしまう。日本の業者は玄関先で脱ぐのを統一ルールにしているようで、靴下で作業している。サンダルを脱ぐと裸足がザラザラするので、捨ててもいい靴下を履いて室内履きの代わりにする。地下倉庫に鍵を設置。昨日買ったテレビの組み立て。接続は後日。

徒歩圏のホールフーズへ行き、洗濯洗剤と台所洗剤、トイレットペーパーなどを購入。なるべく香りのキツくないものを選ぶ。どれもデカい。そして、けっして安くはない。マンションのBOSCH製の洗濯機でおそるおそる、初めての洗濯。小ぶりだがよく回る。内見のときは雨だったので、屋上テラスにも上がってみる。クライスラーもエンパイアステートも、ワールドトレードセンターも見渡せる。絶景かな、絶景かな。無印良品もひやかしてみるが、品物によって元の値段よりかなり割高になっていて、すごすご帰る。

引越業者が定刻に来ていたり、いろいろな手続きが簡単に終わったり、足りないものをすぐ買いに行けたり、時間をかなり有効に使える充実した毎日に「こんなに順調でいいはずがない」「うまくいきすぎて調子狂う」「アメリカじゃないみたい!」とオットー氏。ここはニューヨークだからなぁ、アメリカの他の都市と比べたら、ほとんど東京みたいなもんなんだよな、と思う。

オットー氏はだいぶ体調が悪そうで、届いたばかりの加湿マスクをあてがう。「アメリカでこんなのしてたら変な人と思われるよ」と嫌がっていたが、咳が減ったように思う。具合が悪いときは日本食、というわけで近所の蕎麦屋でランチ。親子丼と、とろろ蕎麦。相変わらず東京で出しても遜色ない味、ただし値段は倍。宿に戻って休養を取るオットー氏と別れ、初めての洗濯が終わっていたので初めての乾燥。

アパートの共有部分に飛んでいる弱いWiFiを借りて、新しく買ったiPhone端末に古いバックアップデータを同期させる。新天地の新大陸で心機一転、新しい携帯電話を作ったはずなのだが、パッとあらわれた日本語表記と、旧端末と変わらぬ懐かしい石川禅ちゃんの壁紙(チラシの画像を勝手に拝借しただけ)になごむ。これはまぁ、「こんなことでいいはずがない!」と怒りたくなる気持ちもわかるよな。