このところ在宅作業が続いていて、日記を書くモチベーションがまるでないのだが、「日記をやめる」ことができない、という感じの病に罹患し続けているので、何かしら書く。絶やさない。何もしないけど絶やさないことだけをする。
10月8日は「Elsie Fest 2017」というフェスに行ってました。ダレンクリス主催、セントラルパーク開催、「ミュージカルオタクのためのワールドハピネス」という感じの規模。いや、盛った。規模は京浜ロックフェスティバル。究極のインドア派であるブロードウェイオタクたちが集って「ドレミの歌」で大合唱したり、アランメンケンメドレーに狂喜したり、そんな音楽イベントです。基本的にノリは「再結成だよ! 『Glee』ファン感謝祭」であり、私はちょっと正直そこには乗り切れなかったんだけど(だって隣で大号泣してる子とかいるんだもん……じつは全話観てないとか口が裂けても言えんわ……)、隅々まで本当に楽しかった。夏っぽいイベントはもうお腹いっぱい。打ち止め。
いろいろ贅沢でしたけど「開演前の前座舞台にいきなりかりだされ会場満員のガチヲタみんな完璧にシンガロングできてるなか一人だけワンデイモアがまったく歌えず、しどろもどろになる俺たちのノームルイス」が観られただけでも来た価値があったと言わざるを得ない……。 #elsiefest2017
— 岡田育🍥『我は、おばさん』 (@okadaic) October 9, 2017
13日の金曜日、ファッションドローイングワークショップのあと、QUADシネマで映画『TOM OF FINLAND』を観る。夜はミッドタウンに移動して、「Basso56」という店で11月に登壇する講演会の打ち合わせ。『TOM OF FINLAND』はもしかしたら今後、日本語字幕付き配給上映がないかもしれないと思って慌てて観に行ったのだが、フィンランド語のパートが多く、そこは英語字幕がつくので、とても観やすかった。そうか、ヨーロッパの映画とか、もっと映画館に観に来ればいいんだな、英語字幕ついててアメリカ人も英語字幕で観るんだから。と当たり前のことに気づく。最初の二年間はそんなこと考える時間もなかった。映像が美しいんだけど、お話はとてもベタに作ってあって、私はそのベタさがとても好きでした。マイノリティとアメリカ、祖国と約束の地、死と未来。『アリージャンス』のことなど思い出す。
映画『TOM OF FINLAND』素晴らしかったよ……単に伝記映画というより映像美とメッセージ性を押し出してて、まぁどれもこれも絵になること。そしてブロードウェイ級にベタですけどウサギとカーテンに号泣……。日本上映されるといいね。 https://t.co/3URjvHZIk2
— 岡田育🍥『我は、おばさん』 (@okadaic) October 13, 2017
14日はパーソンズ美術大学の同窓会と称して、総勢7名の宴会。「Tableside」でハッピーアワーのグラスワインを飲み、「UpState」で牡蠣を2ラウンドしてフェトチーネで〆、「Vaci e Vendetta」でダラダラ二次会のち、0時閉店間際の「Van Leeven」に駆け込んでジェラート食べるという、イーストヴィレッジのはしごフルコース。大人数で「UpState」なんて狂気の沙汰だと思ったが、6名席までなら意外と行けた。「Vaci」は架電など不可能なので、会計後にダッシュで先回りして円卓席を確保、他のメンバーにはLINEで位置情報送って追いかけてきてもらう。ということをしたんだよ、と夫に言ったら「編集者という病……!!!」と爆笑される。まぁたしかに、なんで私が後輩たちのために走り回ってアテンドして「接待」してんのかよくわからん。でも「Still House」の前辺りを走ってるとき、CM撮影の現場に入ったとき以来の「わたし、生きてる……!」という実感に襲われたので、まぁ好きでやってんですな。全員から「どの店も美味しくて、いいエリアですねー」と言われたので「接待」大成功、満足である。だが「Vaci」はオペレーションが最悪だから土曜の夜でも必ず空いていると踏んだだけで、事前に予約さえ取れたならもっといい店はいっぱいある!
「Van Leeven」のパンプキンスパイスは、「スーパーヒーローに、変!身!すぅ!る!」(by小沢健二)と歌いたくなる味。昔も書いたかもしれませんが、ハロウィーンって結局、コスプレパレード以上に「香り」と「味」だよなぁ、まぁ、クリスマスも突き詰めるとそうだけど、クリスマスについては終了後も余韻が長く(なんなら冬の間じゅうずーっと)続くので、ハロウィーンとサンクスギビングをテキパキ過ごしながら期間限定フレーバーを早めに堪能するというのは、この国においてとても貴重な、季節を感じられる行為。
どこででも話しているのは、「女が性を語ること、女が女の手によりメディアを編んでそれをブロードキャストすること、すべてが社会の意識変革につながると信じている」というようなこと。そんなの当たり前じゃん、と言われるかと思いきや、日本語でも英語でも、まだまだ伝わらない部分が多くて歯がゆい。先日、ある日本人女性から「セックスの話は、夜に酒を飲まないとできない」と言われて、大変カチンと来た。仲の良い相手だから思わず声を荒げて、「昼日中からセックスの話ができないのはなぜなのか、あなたにそれを『できない』と思わせているものの正体は何なのか、胸に手を当てて考えてみてほしい。『婦人公論』の編集者だった頃から、『オトコのカラダはキモチいい』の文庫化作業をしている今まで、私はずっと、その『何か』と戦い続けている」と答えた。いつか伝わると嬉しい。そんな気持ちのなか、はるばる日本から川上未映子責任編集『早稲田文学 女性号』をようやくゲットしたので、これからじっくり読ませていただきます。
昔やって全然うまくいかなくてやめてしまった「tweetのよりぬき」でもしてみましょうか。クリックするとそれぞれのスレッドに飛んでいって、ちょっと引くほどの長文が読めます。秋の夜長にどうぞ。
▼一般人の承認欲求が加速し続けるとどんなババアが生まれてしまうのか想像もつかないという話。
SNSの流行とLikeの数値化により「自分や家族やペットの一挙手一投足に不特定多数から多大な関心が寄せられている」錯覚に酔う(それで食っている芸能人ではない)一般人が、ものすごく増えたと思うのだが、彼らは将来そのような状態を保てなくなったとき、どうやって精神の均衡を保つのだろう。
— 岡田育🍥『我は、おばさん』 (@okadaic) October 7, 2017
▼池上線が無料乗り放題になったときの五島帝国臣民(東急電鉄沿線住民)の話。
(承前)あんまり難しく考えずとも、「バカみたいだからやらない」vs「バカみたいでもやりたい」で人それぞれ、ということなのだと思うけど。でもまぁ話の発端が東急池上線だからなぁ。東急池上線だぜ……。
— 岡田育🍥『我は、おばさん』 (@okadaic) October 10, 2017
▼BLの話。昔、「BL苦手な腐女子」を名乗っていたことがある。今も気持ちはあまり変わらない。
ところで最近いろいろなオリジナルBL漫画(※この表現がすでに死語)を読もうと思い立ち、深く考えずに売れ筋と謳われるものを淡々と読んでいたりするのですが、読めば読むほど自分の性癖がすごく狭いのだということを思い知ってしまう。売れ筋が面白くないわけではないのだが、ただただ自分が狭い。
— 岡田育🍥『我は、おばさん』 (@okadaic) October 10, 2017
▼最近、自称オウンドメディアから目を疑うような依頼が増えていてその「裏」を想像した話。
「クソッ、まんまと罠にハメられた、なんて横柄な態度の下請けだ、もうあんな奴には仕事を回さないぞ!」という最低最悪の印象を受けられかねないメール返信を終えたところなのだが、別に騙し討ちじゃないので許されたい。略歴の真下に連絡先を書くのはせめて略歴は読んでから連絡してほしいからです。
— 岡田育🍥『我は、おばさん』 (@okadaic) October 10, 2017
▼日本人女子が海外で受けるナンパについての考察。
バーで居合わせて大変しつこく何度も何度も「君は、君のままで美しいんだ、本当だよ、僕を信じて」と言ってくるラテン系男性がいて、「ああ〜、この同じ台詞で何人もの日本人女性客を口説いてきたんだね〜」と思ったのを思い出した。もう慣れちゃって「I know!!!」と返してしまったが(笑)。 https://t.co/xNHiAVsVrp
— 岡田育🍥『我は、おばさん』 (@okadaic) October 11, 2017
▼岡村靖幸が(意外にも)息が長くずっとかっこよく居続けているという話。
抱いて!!!! / 他86コメント https://t.co/EyKCvCIISn “DAOKO × 岡村靖幸『ステップアップLOVE』MUSIC VIDEO” https://t.co/uZ28f8oqWZ
— 岡田育🍥『我は、おばさん』 (@okadaic) October 13, 2017
▼秘密選挙と、投票行動をSNSで書くことについて。
https://twitter.com/okadaic/status/919910306192809984
政治信条と投票行動は別物だからですかね? 私はSNS上では実名で思ったことを何でも発言しますが、一方で、投票内容の非公開が保証されていない選挙には、不安を感じます。「人前で言ってるから平気」とは思えません。人に強いるのは論外ですよね。https://t.co/5cmnihW2wT https://t.co/EARlAeoWMk
— 岡田育🍥『我は、おばさん』 (@okadaic) October 16, 2017
▼オタクあるある、としての「二次元限定性癖」の話。主に近親姦について。
私はこれを「剣聖ダグラスカイエンは地球人女性にとって抱かれたい男ナンバーワンか?(いやない)」問題と呼んでおります。>二次元限定性癖https://t.co/IJTW7h1Rbt
— 岡田育🍥『我は、おばさん』 (@okadaic) October 16, 2017
▼HIPS「夜をぶっとばせ」が、『オトコのカラダはキモチいい』の原点だったのでは? という話。
突然思い出したのだが、幼い私が「女として女のまま男の肉体をまなざす」ことを主観的かつ肯定的に意識した最初って「夜をぶっとばせ」の「シャツを脱いで見せておくれよ Baby, Sexy Style」だったかもしれん。『オトコのカラダはキモチいい』前書きに書けばよかった! #オカキモチ
— 岡田育🍥『我は、おばさん』 (@okadaic) October 16, 2017
▼「登場人物として神の設定に背く」のは楽しい、という話。
近所にあってそこそこ便利なのに動線の妙で全然利用しない店というのがある。一番近いスーパーを素通りしてわざわざ2ブロック先の別の店に行ってるとか。職場や学校の真ん前の喫茶店では不思議と誰とも出会さないとか。もし自分が物語の登場人物なら設定上、絶対ここが行きつけになるのにね、と思う。
— 岡田育🍥『我は、おばさん』 (@okadaic) October 17, 2017
▼「VR技術に期待すること」と「面白さ」の難しい関係。
これ、すごく面白いなと思ったけど、我々の目指していた「VR技術を面白がる」ってこういう(メタな)ことでいいんだったっけ? という、一抹の不安のようなものも感じるな……。面白いけど……。https://t.co/7IpQ7ZdIml
— 岡田育🍥『我は、おばさん』 (@okadaic) October 17, 2017
▼ストリートスナップを受けて咄嗟にポージングするのは無理ゲー、という話。
https://twitter.com/okadaic/status/920526033064951809
▼精神科医と、精神疾患治療中の18歳女性との性行為は「醜聞」か? という話。
(承前)いろいろ流れてくるけど「強者が立場を利用して強引に肉体関係を迫る」のと、「患者が診療通して担当医を好きになる(またはそう錯覚する)」のと、「弱っている病人が職業医師である人を信用してしまう」のとは、切り分けて考えないと危うくないですか。一つめがクズなのは大前提としてだよ。
— 岡田育🍥『我は、おばさん』 (@okadaic) October 18, 2017
▼「死んだら書簡やゲラよりもtweetを有難がってほしい」という話。
まぁ、近年の著者校はPDFで送り送られますけどね……。もちろん中には「捨てられないゲラ」というのはあるけど、生原稿と違って何度も何度も出すものだから捨てないわけにはいかないし、作業机を整理するたびに、森林保全プロジェクトに幾許か寄付することで許してもらおうと思う。 https://t.co/Oz8PhWcUK9
— 岡田育🍥『我は、おばさん』 (@okadaic) October 18, 2017
▼骨格診断から、おしゃれ日米比較のような話。
(承前)骨格診断、大事だなぁと思うのだが、こちらへ来てから基準とする「標準体型」が違うことに結構愕然としてだいぶ見方が変わったので、いわゆる日本人体型に最適化していくのもはやは難しい実感もある。プロはさておき素人は、自分に似合うかどうかで服を選ばないと大変なことになりますよね。
— 岡田育🍥『我は、おばさん』 (@okadaic) October 18, 2017
▼Adobe Senseiによって変わるのは「プロ養成学校の教師(せんせい)」、という話。
私は学校出たてなので、「ユーザーというよりプロ養成学校の教師の質が問われるなぁ」という感想。最初に何を教えるか。 / “【速報】人口知能Adobe Senseiを組み込んだ未来のPhotoshopとXDが凄すぎる – ICS M…” https://t.co/9gL3JNxQab
— 岡田育🍥『我は、おばさん』 (@okadaic) October 19, 2017
▼ヤンキース田中の通訳の話。
何度も言ってますけど、ヤンキース田中の通訳、めっちゃ誠実かつちょっと盛り気味にサムライ感を醸し出して田中の言動をトータルプロデュースしており、何語を話しているときも美声が一定で、本当かっこいいよな……顔までイケメンに見えてくる、いったい何者なんだ……。斯界では有名な人なのか……。
— 岡田育🍥『我は、おばさん』 (@okadaic) October 19, 2017
▼愛し愛されて生きる帝国劇場と石川禅、という話。
いい写真だなぁ。いわゆる楽屋ネタにはあんまり関心無いんだけど、こういう「舞台裏」についてなら、いくらでも読みたいと思う。役者のファンであると同時に劇場のファンでもあるもんね。 https://t.co/XSg4SBBeal
— 岡田育🍥『我は、おばさん』 (@okadaic) October 19, 2017
▼「CDを聴く」行為のボーホー性を、ボーホーでも億劫がるようになる、という話。
昨晩、喫茶店で「大量のCDをパソコンに取り込む」作業をしている男がいた。字義通りにボーホー風な男。私も今、自宅で同じ作業をしている。我が家に再生装置はなく、この作業を終えないと、CDの中にしかない音楽を取り出して聴くことはできない。いつの間にかこれは「まとめて」やる作業になった。
— 岡田育🍥『我は、おばさん』 (@okadaic) October 19, 2017
▼ジュリー下戸さんがヴィトンの財布を買ったので、私も買い物の話がしたくなった話。
私の場合はエルメスのシルクスカーフだった! なんていい記事なんだー。 / 他12コメント https://t.co/JPlOsBFcae “ルイ・ヴィトンの財布で暗黒の青春時代を断ち切った話 – ジュリー下戸の歌舞かれて東京” https://t.co/5v6sdE16xA
— 岡田育🍥『我は、おばさん』 (@okadaic) October 18, 2017
以上。どれもちょっとしたコラムくらいの長さがあるんだから、全部ブログに書けばいいのにね。でもブログにいちいち書いてる暇がないくらいには、目の前のことに貧乏暇無しなんですよ。本当に。