「帝都高速度交通営団」(【Fe】より転載

「帝都高速度交通営団」
という言葉が、たまらなく好きです。
ていとこうそくどこうつうえいだん……。
口にするだけで幸福な気分になります。

えいだんちかてつ、もいいけど、
やっぱり「帝都」「高速度」がポイントなのでしょう。
あの低速で「高速度」を名乗るのがさすが「帝都」です。
もとは「東京高速鉄道」、高速度=地下だったそうです。

何が漏れてるのか怖くてしかたない国会議事堂前駅の水漏れや
下手すると無音のホームに1人きりになる有楽町線のさびれっぷり
赤坂見附駅と永田町駅を繋ぐ、異様な深さが怪しげな地下通路
地下鉄なのに谷底の上空に出てしまう渋谷駅や四谷駅
天井高が人間の身の丈に合ってない新宿駅地下コンコース
札幌や大阪の地下鉄の明るい雰囲気に驚かされるほどの、あの暗さ。

ああいう素敵なものを言うには、やはり「帝都高速度交通営団」。
「東京メトロ」なんて名称じゃ表現できないと思うのです。

ホームドアがついてしまうともう「東京メトロ」っぽい。
南北線に乗っているとなんだか寂しくなります。
都営線の駅に共通のタイル張りの階段は「帝都」ぽくて好きです。
そしてあの、尖った「S」マーク。大好きです。たまりません。

地上高架にある隣の和光市駅で表示板に
「ちかてつなります」ってひらがなで書いてあると、
ここから地下鉄になりまーす、という感じでかわいいです。