note有料マガジンより転載。
ピースオブケイク加藤貞顕氏に焚きつけられて、定期購読マガジンを開始してみます。とくに深い意味はない。強いて言えば、某「VALU」がまったく健全運用できなかったので、もう少しマトモな使い途を考えたいところ。
先日22日、日本一時帰国中にピースオブケイク社を表敬訪問しまして、加藤貞顕氏から「岡田さんも定期購読マガジンやればいいのに〜」と言われたので始めてみます。うまくいかなかったらやめます。何でも他人のせいにしていくスタイル。
聞くところによると、最近ピ社の皆様は「cakesやってる会社です」と自己紹介してもまるで通じず、「あ、noteとかなさってる会社ですよね!」と返されるのだそうです。隔世の感がありますな。私が熱心にnoteを触っていたのはローンチ直後の2014年で、当時はそれなり荒稼ぎさせていただきましたが、今は昔。最近は敬愛する高野寛氏のnote活用例を覗きに来る以外は、大変失礼ながら「守銭奴が必死こいてる情報商材の巣窟」みたいな悪しきイメージしか抱いてなかったので(ひどい)、社全体でそこまで軸足がnoteに移行しているというのは、意外な驚きでした。
まぁ、cakesの編集体制だって昔とはずいぶん変わってしまっているし、どちらかというと今現在のnoteの活況のほうが、(従来の雑誌モデルを踏襲したcakesよりも)「コンテンツプラットフォーム」というピ社の理想像に近いのかな、という感想を抱いてもいます。私はどこまでも「globetownで産湯を使い、はてなに育てられ、cakesからデビューした」文筆家と自認しておりますので、世間のイメージがどうであろうと、cakes なりnote なり、無理矢理にでも接点作って自分なりに使っていきたいと考えているのだよ。
で、久しぶりに触ってみてるのですが、iPadからだと編集画面の見栄えが崩れまくりなのはどういうことなんですかね。保存するたびに本文書体が明朝体になったりゴシック体になったりするし、なぜか文中リンクもうまく貼れないし、こんなものでお金取って大丈夫なんだろうかと心配になります。なんでこんなキツいこと言うかというとこれもまた開設当初に「使いにくいところや不具合や要望があったら教えて!」と誰かに頼まれたのを律儀に忠実に守っているからで、割と細かく不満を伝えているのにあんまり改善もされないので、はてなとnoteに関しては、ログインするたび喧嘩腰になるんだよ。期待してるので、ちゃんとして! 何卒よろしくお願いいたします。
さて、だんだんホーム感が出てきたぞ。それにしても、私、ここまで日記の類いが続かないの、ちょっと笑っちゃうと思いませんか……。いや、わざわざ課金してくださってる方たちに向かって、そんなこと言うのもひどいけどさ。
一応、家庭内で続けている交換絵日記だけは人知れず毎日コツコツ更新しているけど、これは世界一取り立ての厳しい専属担当編集者(すなわち夫)の管理下で、ものすごいプレッシャーのもとに描き続けているから何とかなっているわけで、「自由に使ってください」「好きに書いてください」とか言われたものが継続されたためしがないのである。公式サイトのブログ機能なんかもう毎回更新のたびに「間が空いて申し訳ない」から入っている。ろくなもんじゃないですね。
定期購読マガジンを設置したのは、留学連載の続きをサボらないように、とにかくnoteにアクセスすること自体を忘れないようにする、というのも大きな理由なので、こればかりはちゃんとしようと思っています。
また、「なんでもダダ漏れでオープンなインターネット最高!」という76±0世代の感覚からいうと、クローズドな場所に文章を書くということに現状まったく何のメリットも見出せずにいるので(かつて威勢のよいネットワーカーだった同世代が続々と内輪に籠もりFacebook弁慶と化しているのを見て、ああはなりたくねえ!と唾棄している)、使い途は使いながら、割と真剣に考えていきたいと思っております。
いま考えているのは、「古い寄稿のデジタルアーカイブ化」ですね。かつて紙の雑誌や同人誌に載せたもの、記事単体100円くらいでウェブから読めるようにして、定期購読者は実質読み放題にする、というようなこと。気持ちを過去に向けるのはおそろしく時間のかかることなので、少しずつ進めていきたいし、公式サイトで無料公開というのはちょっと抵抗があったのでマガジンの仕組みは都合がよい。
もう一つは、日々更新されるTwitterの中から「劇評」やら「美少女の話」やらを抜き出して整形してもう少し読みやすいかたちにした、長文記事。もう11年以上も長文投稿のスタイルを続けているのですが、「読みづらい」「オチがない」「ブログでやれ」「新書に書け」などと絶不評なので、これまた後ろ向きではあるが、遡ってまとめてみてもよいかなと考えている。内容自体は引き続き無料で読める状態ではあるけれども、課金してくれたら「読みやすさ」をご提供しますよ、というもの。
ちなみに、ワンストローク長めにダラダラ書いて、小見出しを付けたり、太字にしたり、といった読みやすくする工夫をいっさいしない、というこのスタイルは、HTML日記を書いていた1999年頃から続けているものなので、もう、許してもらうしかない。
すべては文字装飾過多なテキストサイトへの反発心から始まっていて、「紙の本で読むエッセイなら、上製本でも文庫本でも、どんな不親切設計でも、いくらでも読み進められるだろ、同じことが次世代のブラウザ画面でできないはずがあるか」との思いがある。何も考えずに自動筆記するとこのくらい長くなるんですよ私は。どこぞへ提出する原稿にする際は、頭で考えて文章つまんでるんです。
この日記を読んでキッツイなと思った方は、あんまり定期購読に向いていないかもしれません。この調子でダラダラいきます。悪しからず。
……というこれは、今日も今日とて大学図書館の自習室で書いておりました。日本から帰国したのが23日火曜日で、今は25日木曜日。時差ボケまっさかり。
大学自習室については、ここ↓とかに書きました。本当にいい環境なのだ。ヌシは、今日も斜向かいの席にいる。紫のギンガムチェックのシャツ。励みになります。
https://okadaic.net/archives/4626
気温はこんな感じ。夕方の今、体感は7度。東京滞在中はコンビニ飯が多かったので、これから時差ボケの身に余るほどの豪華ディナーを食べに行くところ。