「ついったー川柳」で一句

ついったー川柳」の第一印象は「くだらないサービスだなぁ」というものでしたが、ものの見事に熱中して更新ボタン押しまくってしまいました。すいません楽しいです。ひとまず十数首ほど連ねてみました。こうして並べると一つの句集に見えてくるから不思議だ! しかし、自分一人で残したいだけなのに「みんなで共有する」というのは、なんだか「みんな」に申し訳ない。人気のある句だけ勝ち抜いて長く残っていくとか(不人気のものは一定期間で消えるとか)、そんな新しい句会のような方式になってもよいのかと思う。

一緒くた 恋人がいて たまらんわ   http://www.physalis.net/senryu/detail/5636/

配偶者 ファイトだファイト 好きすぎて   http://www.physalis.net/senryu/detail/5639/

それはそれ ビジネス用に 下心   http://www.physalis.net/senryu/detail/5648/

本は意味 女性が角度 僕にだけ   http://www.physalis.net/senryu/detail/6636/

生贄の これぞ神の子 いい仕事   http://www.physalis.net/senryu/detail/6637/

思い出す 皆笑うけど 下心   http://www.physalis.net/senryu/detail/6641/

無神経 いま渋谷系 無神経   http://www.physalis.net/senryu/detail/6643/

そしてアホ 掴まえて吐く こんなもの   http://www.physalis.net/senryu/detail/6649/

四次元だ 意識が変わる 選べない   http://www.physalis.net/senryu/detail/6660/

その愛を 台詞ではない 読ませたい   http://www.physalis.net/senryu/detail/6697/

身につけて 姉はそのへん 比例して   http://www.physalis.net/senryu/detail/6699/

(okadaic 周魚)

他人様を題材にした川柳もこれはこれでなかなか。

叱られる 友達いない 細野さん
http://www.physalis.net/senryu/detail/6651/

>>還暦を迎えたはいいが後輩と信者だらけで誰にも叱ってもらえない御大。萌える。
>>「Soon as a possible チャンスは今 良い子になります♪」という感じ。

天才の かわいい子なの ご令息
http://www.physalis.net/senryu/detail/6653/

>>脳内が普通に流れ出てきました。手塚治虫『マコとルミとチイ』は傑作です!

友部さん 囲まれている 話してよ
http://www.physalis.net/senryu/detail/6657/

>>話してよ。誰に囲まれているのだろう。ライブ終演後はいつもこんな感じですね。

「東京の人」

携帯電話の普及に伴って、今までは絶対に聞けなかった他人の話を
街中で堂々と平気で悪びれずに盗み聞きできるようになったのはすごい。
「もし向こうさえよければ、連絡くれるように言ってくれる?
 その人、東京の人? だったら俺は直接会ってみてもいいしさ」
地元の友達が紹介した誰かが、東京在住なら会えるという話だ。
地方出身の人が地元の友達と会話しているのだろう、とすぐにわかった。
東京生まれ東京育ちは、あまり「東京の人」という表現を使わない。
同じ東京在住でも、「東京の人」「こっちの人」という言い方をするのは
もっぱら、故郷を別に持った人たちである。
「岡田さんって、ずっと東京の人?」「もとから東京(こっち)?」
と訊かれるたびに「訊いてるこの人には故郷があるのだろうな」と思う。
生まれてこのかた東京以外の場所に暮らしたことのない私が使うのは、
「××さんって、ご出身どちらですか?」くらい。
もちろん自分のことを「あたし、東京の人。」とは言わない。
おそらく「東京の人」というのは「である」ものではなく「なる」ものなのだ。
首都圏だから当たり前だが、「東京の人」の構成人員の圧倒的大半は、
地方から東京に来て、長年暮らして「東京(こっち)の人」になった人たちだ。
彼ら「なった」東京の人は、東京の街で目の前にいる人が、同じ「なった」人か、
もともと東京出身「である」人なのかを、とても気にかけている。
それによって、東京の話をするか、互いの故郷の話をするかを変えるのだろう。
私が東京出身と明かすと、「なった」東京の人たちは、故郷の話を止めてしまう。
止めはしないが、「なった」同士のように積極的に盛り上がったりはしてくれない。
無理もない。私たち東京出身者は生まれた街が“故郷”という感覚が薄いので
どうも話の輪の中でうまく“故郷”の話を盛り上げられないのだ。
いつも“故郷”を持っている人が羨ましくてならない。
私にも東京以外の“故郷”があったらよかったのに、とずっと思っている。
誰かが「東京の人」になるのはじつに簡単だが、
東京出身者が「故郷のある人」になるのは、いろいろ難しいのだ。
××に住みたい! という具体的なプランもビジョンもないのに
ただ東京を出たくて、地方大学を第一志望にしたり、留学を考えたりした時期もあった。
またうんざりすることに、今の仕事をするには東京がベストであるのだ。うんざり。
もし転職することになったら業種よりも「海外勤務」とかそんな条件で職を探しそう。
地方出身者にしてみれば本当にどうでもいい話かもしれないが、
私はどこかの街に長く暮らして、ある日「ずっとコッチの人?」と訊かれたときに、
「いえ、故郷(くに)は東京なんですわ」と胸張って答えてみたいだけなのだ。
きっと、そのとき初めて私は、正しい意味での「東京の人」に「なれる」。

「ごぞんじ」

(2)の意味は知らなかった! 次のラブレタァに使おう。
手紙はいいぞう、手紙だからね。(c)ふちがみとふなと

ごぞんじ 2 【御存じ】

(1)相手が知っていらっしゃること。また、世間周知のこと。
「―のような有り様です」

(2)知っている人。知人。〔「御存知」とも書く〕
――より
恋文などで、差し出し人の名を明示しない場合に用いる語。

うつくしい説明文

誤読。それは、考えただけで嬉しくなること。

【時計皿】は、もとは観察皿(watch dish)だった

目黒駅のフロイライン

 目黒駅のホームで、私立中学の制服を着た、透けるような肌に灰色の瞳をした白人系の美少年が1人ですっくと立っていて、見惚れる。学ランに白いニット帽をかぶっているズレた感じが帰国子女っぽい。あまりに華奢すぎて女の子が男装してるのかと思った。

 と、同じ制服を着たモッサい体格の思春期男子たちが柱の陰でゴソゴソ相談した後、部活の先輩後輩なのか「ぉ、おーす」とか言いながらちょっかい出しに行って、でも一言二言交わすのが精一杯で群れのまま逃げるようにホームの奥へ去って行った。美少年、形式だけの会釈して、きょとんとしてまた1人で電車を待つ。

 伯父と姪、その一部始終を観察して、悶絶。ああ、フロイライン……! むさくるしい男子校に咲いた一輪の白百合よ。その無垢な美しさこそが罪。たまらん。この世に美少女なんていない、いるのは美少年だけだ、と言った稲垣足穂は正しい。